赤くないリンゴ

昔むかし、八百屋さんに並ぶリンゴは赤いものでした。
スーパーができるようになった頃から、黄緑色の皮のリンゴを日常的に目にするようになりました。その中の代表格は「王林」だったと思いますが、親が買って来なかったので、頂き物でしか食べる機会がなかったのと、たまたまその時食べた王林が酸っぱく、私の好みではなかったため、『黄緑のリンゴはダメだ』『やっぱりリンゴは赤くなくちゃおいしくない』という印象が強く残りました。
そしてその認識のまま大人になり、長い長い年月が流れました。

そんな私ですが、最近のお気に入りは「トキ」です!

初対面は、近所の八百屋さんでした。私は、シーズンになると1日1個リンゴを食べます。いつものように赤い皮のリンゴを買おうとしていたのですが、その日たまたま持ち合わせが少なく、若干安めの価格設定で売り出されていた「トキ」に目が行きました。
『黄緑の皮か〜。でも、王林じゃないし、安いし、食べてみるか』くらいの軽い気持ちで購入したものです。

帰宅してすぐ、あまり期待せず剥き始めた「トキ」ですが、私はまずそのジューシーさにビックリしました。まるで梨のような勢いです! 実は硬めで、シャキッとしているところも私好みです。
そしてその味。ほどよく爽やかな甘さが、ジューシーさと相まって、たいへんおいしく、大きな衝撃をおぼえました。

リンゴ農家さん、ごめんなさい。赤くないリンゴ、めちゃめちゃおいしいです!!
これからは「トキ」を第一に選ぶようになると思います!!
そしてまた、「トキ」以外の黄緑色のリンゴにもトライしようと思います。
私は自分の思い込みで、これまでおいしいリンゴを逃してきたに違いありません。

“固定観念を捨てることで、新たな発見や出会いがあり、それが自分のプラスになっていくんだ!”…というと大袈裟かもしれませんが、そんなようなことを痛感した出来事でした。